- 秋雨(あきさめ)⓪:秋の季節に降り続くことの多い、冷たい雨。
- 霧雨(きりさめ)⓪:霧のように細かな雨。
- 小雨(こさめ)⓪:たいした雨量にならない、細かに降る雨。↔大雨
- 春雨(はるさめ)⓪:静かに降る、春の雨。
- 氷雨(ひさめ)⓪:㊀〔雅〕あられ。雹(ヒヨウ)。㊁〔秋の〕冷たい雨。
- 村雨・叢雨(むらさめ)⓪:〔むら気な雨の意〕局地的に、ひとしきり降って、すぐやむ雨。にわか雨。
- 夜雨(よさめ)⓪:夜に降る雨。夜の雨。
※精選版 日本国語大辞典「雨」の解説
さめ【雨】
〘語素〙 雨(あめ)。複合語の後項として用いられる。「春さめ」「秋さめ」「小さめ」「むらさめ」など。〔名語記(1275)〕
[語誌]
(1)母音ではじまる「あめ」が熟合する際、母音の連続を避けて子音sが挿入された形と見る説が一般的であるが、ほかには「いね」が「うましね」になるくらいで、子音の挿入される例はほとんどなく、「さめ」は「あめ」の古形だという説もある。
(2)「はやさめ(早雨)」「はるさめ(春雨)」「こさめ(小雨)」に対しては、「はやさあめ」「はるさあめ」「こさあめ」という形も平安時代に見える。このことからすると、サメの元の形はサアメだとも考えられるが、もしサアメ→サメだとすると、このサの説明がつきにくい。右の実例からは、サの前に立つのは、名詞、形容詞語幹、接頭語とさまざまだが、そのようなサという語は知られていない(「高さ」「早さ」などのサは形容詞語幹にのみ付くもので、別語と考えられる)。サメ→サアメという変化をしたものか。
※Limited Express : air heir vs. hair hare
日本語の[s]の語中添加
母音が連続する場合に[s]が挿入されることがある。